芭蕉堂について
芭蕉堂創始者である牧為助は明治半ば、日本において初めて彫刻ゴム印を発明し、その製法技術を全国に広めた。
その事実は当時の広告案内の存在で立証され、全日本印章業組合連合会が発行している労働省(当時)監修の「印章彫刻技能士必携」(印章技術に関する教科書)記載されている。
彫刻ゴム印の製造工程はいたって簡単である。それは木版画や芋版版画などと同様で下書きしてそれを彫ることで凸型にすれば完成する。しかしながらその彫刻ゴム印は使用者の要求を満たすためにはその簡単な各工程で高度な技術が要求される。
- 明治19年
- 創業者牧為助 名古屋にて彫刻ゴム印発明、全国に技術指導に行脚し彫刻ゴム印の普及に貢献し、印章製作部門においても受注製作を始め、芭蕉堂開業の基礎を固める。
- 明治27年
- 仙台「芭蕉之辻」(現在官庁街中心地)にて芭蕉堂開業し地元の注文作製を行う。
- 明治37年
- 東京神田鍛冶町にて移転開業し、会社関係、特に金融関係の受注を中心として彫刻ゴム印、印章の製造を行う。
- 明治45年
- 二代目初代娘婿池田実継承する。印章製造業の傍ら、篆刻作製にも興味を持ち、日展初め各賞を授章する。
- 昭和20年
- 三代目池田収継承 神田店舗戦災により焼失し現住所の東京中野に移転開業する、戦後の混乱期を乗り越え、引き続き法人関係の受注を中心とした営業活動を続ける。
- 昭和43年
- 「有限会社芭蕉堂印房」として法人会社として設立する。
- 平成 元年
- 四代目池田秀男継承し現在に至る。